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新建新聞2020年7月5日号に弊社の記事が掲載されました
2020-07-09
-新建新聞2020年7月5日号-
守谷商会の再生エネルギー戦略 高効率化、廉価化で自律的普及を目指す
6月15日、守谷商会(長野市)が同社施設に導入した地下水循環型地中採放熱システム「Heat-Gw-Powerカスケード」を用いた地中熱空調システムが、環境省のETV事業(環境技術実証事業)で省工ネ性能に関する実証結果の承認を受けた。2014年に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同開発から始まった同社の地中熱技術が、発展的に拡大。目指すのは、再生エネルギー熱利用技術の高効率化と廉価化だ。(小池裕之記者)
地中の恵みを社会の活力に
同社がNEDOと共同開発した地下水循環型地中採放熱システム「Heat-Gw-Power」は、地中浅層部に設けたタンクコイル式の地中熱交換槽の中に敷設した採放熱管(高密度ポリエチレン管)に不凍液を循環させ、冷暖房用ヒートポンプに熱源を供給するもの。揚水井戸を設け地下水を汲み上げ、その水を適時採放熱管に散水することで、ヒー
トボンプの運転効率が高まり、その結果、消費電力量とC0排出量の削減が可能となる。
その後、技術開発を発展的に拡大したのがカスケードシステム。井戸で揚水した地下水を1段目のプレート式熱交換器でエネルギーを採取し、熱交換後のまだポテンシャルが高い地下水を2段目のHeat-Gw-Powerの熱交換槽に散水することで、地下水の熱エネルギーを余すことなく利用することができる。段階的に地下水を活用することから「連なる小さな滝」を意味するカスケードと名付けた。「従来型地中熱システムのハイブリッドタイプ」と、同社執行役員長野建築本店の宮下秀樹副本店長はいう。
地下水循環型の地中熱システムを導入する場合、現状では施工条件に制約がある。「まずは、豊富な地下水があるか。また、自治体によっては揚水規制がある。長野県は、河川の勾配が急で目の粗い砂が多い扇状地に人家が集まる。設置する際、ある程度広い土地が必要になるが、導入に向いている。県内に限らず、適性があるところには積極的に導入を進めたい」という。既存施設への熱源切り替え導入も可能だが「設備工事費はまだ高コスト」と、普及に向けた課題をあげる。
地中熱を代表例に、同社は再生エネルギー技術開発を重要なミッションの一つに位置付ける。昨年8月に長野県SDGs推進企業に登録した際、重点的な取り組みとして「再生エネルギーを有効活用した省エネルギー建築物の設計・施工」をあげた。「こうした技術が、まずは公共施設から普及していってほしい」という
「これからは、ZEBやZEHマンションの普及も期待される」と宮下氏。「地中熱技術が補助金頼りから脱却した『自律的普及』が進むよう、技術の高効率化や廉価化に取り組んでいきたい」
 
新建新聞社ホームページ --> https://www.shinkenpress.co.jp/
 
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